研究成果

研究論文(学術雑誌)

ミトコンドリアピルビン酸キャリア1の発現はがんの上皮間葉転換と放射線抵抗性を制御する

ミトコンドリアピルビン酸キャリア1の発現はがんの上皮間葉転換と放射線抵抗性を制御する

原題

Mitochondrial pyruvate carrier 1 expression controls cancer epithelial-mesenchymal transition and radioresistance.

掲載

Cancer science

記述言語

英語

著者

Yuji Takaoka, Masamitsu Konno, Jun Koseki, Hugh Colvin, Ayumu Asai, Keisuke Tamari, Taroh Satoh, Masaki Mori, Yuichiro Doki, Kazuhiko Ogawa, Hideshi Ishii

DOI

https://doi.org/10.1111/cas.13980

PubMed

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30801869

PubMed Central

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6447954

概要

ミトコンドリアピルビン酸キャリア(MPC)は、正常細胞とがん細胞で発現が異なることが知られています。私たちは、MPCの発現を抑えると表現型が変化することを見いだしました。

siRNAまたはshRNAを用いてMPC1やMPC2をノックダウンし、細胞の形態とそれに伴う分子マーカーを観察するとともに、コロニー形成アッセイでMPCノックダウン細胞株の放射線抵抗性を調べました。MPC1を抑えた細胞は紡錘形に形態が変化し、上皮間葉転換(EMT)が疑われました。PCRでEMTマーカーを調べると、E-カドヘリンの減少とフィブロネクチンの増加が見られました。

この現象の仕組みとしてグルタミン代謝に着目し、グルタミン代謝酵素グルタミナーゼ(GLS)をノックダウンしたところ、GLSを抑えた細胞でもEMTが観察されました。また、MPC1を抑えた細胞をグルタミン欠乏培地で培養すると、EMTマーカーの変化が抑えられました。さらに、MPC1を抑えた細胞では放射線抵抗性も有意に高まりました。MPC1の発現低下は、がんのEMTと放射線抵抗性を後押しします。

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