研究成果

研究論文(学術雑誌)

Direct observation of DNA alterations induced by a DNA disruptor

DNA破壊因子によって誘発されたDNA変化の直接観察

原題

Direct observation of DNA alterations induced by a DNA disruptor

掲載

Scientific Reports

記述言語

英語

著者

Takahito Ohshiro, Ayumu Asai, Masamitsu Konno, Mayuka Ohkawa, Yuki Komoto, Ken Ofusa, Hideshi Ishii, Masateru Taniguchi

DOI

https://doi.org/10.1038/s41598-022-10725-8

PubMed

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/35484163

PubMed Central

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9050671

URL

https://www.nature.com/articles/s41598-022-10725-8.pdf

URL

https://www.nature.com/articles/s41598-022-10725-8

要旨

DNAの塩基修飾や突然変異といった変化は、転写因子の活性やそれに対応する細胞機能と密接に関連している。そのため、DNAの変化を検出することは、それらの関係を理解する上で重要である。特に、がん治療のための核酸アナログなどの外因性分子への曝露によって引き起こされるDNA変化と、それに伴う細胞機能の変化は、創薬や診断の観点から医学的に関心が持たれている。しかし、遺伝子内のDNA修飾・突然変異と転写因子への影響、およびそれに伴う細胞機能との関係を包括的かつ直接的に証明することは、これまで限定的であった。

本研究では、単一分子電気検出法を用いて、核酸アナログのトリフルリジン(FTD)への曝露による転写因子結合モチーフのDNA変化を直接観察し、がん細胞株における転写活性への影響を評価した。その結果、FTDに5か月間曝露したがん細胞の転写因子p53結合領域において、約10%のFTD取り込みが確認された。さらに、p53が濃縮されたDNAの単一分子解析を通じて、p53 DNA結合領域におけるFTDの取り込みがp53の結合低下を引き起こす可能性があることが示された。

本研究は、DNA配列変化の単一分子検出が、DNA配列変化の理解に有用な手法であることを示唆している。

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