研究成果

研究論文(学術雑誌)

大腸がんにおけるポリピリミジントラクト結合タンパク質1の発現の意義

大腸がんにおけるポリピリミジントラクト結合タンパク質1の発現の意義

原題

Significance of Polypyrimidine Tract-Binding Protein 1 Expression in Colorectal Cancer.

掲載

Molecular cancer therapeutics

記述言語

英語

著者

Hidekazu Takahashi, Junichi Nishimura, Yoshinori Kagawa, Yoshihiro Kano, Yusuke Takahashi, Xin Wu, Masayuki Hiraki, Atsushi Hamabe, Masamitsu Konno, Naotsugu Haraguchi, Ichiro Takemasa, Tsunekazu Mizushima, Masaru Ishii, Koshi Mimori, Hideshi Ishii, Yuichiro Doki, Masaki Mori, Hirofumi Yamamoto

DOI

https://doi.org/10.1158/1535-7163.MCT-14-0142

PubMed

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25904505

概要

ポリピリミジントラクト結合タンパク質(PTBP1)は、RNA代謝に関わるさまざまな分子機能をもつRNA結合タンパク質で、選択的スプライシングを抑制する主要な制御因子として、多くの前駆体mRNAでエクソンのスキップを引き起こします。本研究では、大腸がんにおけるPTBP1の役割を調べました。

PTBP1の発現は、対応する正常粘膜組織に比べてがん組織で有意に高くなっていました。また、大腸がん検体では、PTBP1の発現、c-MYCの発現、PKM2とPKM1の比が正に相関していました。さらに、PTBP1の発現は予後不良やリンパ節転移と正に相関していました。

PTBP1に対するsiRNAを用いた大腸がん細胞の解析では、PTBP1が細胞の浸潤に影響し、それがCD44のスプライシングと部分的に相関していること、そしてこの相関が臨床検体でも確認されることがわかりました。PTBP1の発現は、大腸がん細胞株の足場非依存性増殖や細胞増殖にも影響しました。タイムラプス画像解析では、PTBP1がHCT116細胞のG2-M期の延長に関わることが示され、その仕組みとして、ウエスタンブロットにより、PTBP1の発現量が、分裂の完了に重要な役割を果たすと報告されているCDK11(p58)の発現量と相関していることがわかりました。これらの結果は、PTBP1が大腸がんの治療標的となりうることを示しています。

最近の記事
  1. ホームページを公開しました
カテゴリー
アーカイブ
PAGE TOP