研究成果

研究論文(学術雑誌)

ピルビン酸キナーゼM1ではなくM2のアレルがマウス胚性幹細胞の未熟な代謝状態を維持する

ピルビン酸キナーゼM1ではなくM2のアレルがマウス胚性幹細胞の未熟な代謝状態を維持する

原題

Pyruvate kinase M2, but not M1, allele maintains immature metabolic states of murine embryonic stem cells.

掲載

Regenerative therapy

記述言語

英語

著者

Masamitsu Konno, Hideshi Ishii, Jun Koseki, Nobuhiro Tanuma, Naohiro Nishida, Koichi Kawamoto, Tatsunori Nishimura, Asuka Nakata, Hidetoshi Matsui, Kozou Noguchi, Miyuki Ozaki, Yuko Noguchi, Hiroshi Shima, Noriko Gotoh, Hiroaki Nagano, Yuichiro Doki, Masaki Mori

DOI

https://doi.org/10.1016/j.reth.2015.01.001

PubMed

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31245442

PubMed Central

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6581773

概要

好気的解糖の最後の律速酵素であるピルビン酸キナーゼのM2アイソフォームは胚発生の過程で発現し、M1アイソフォームは選択的スプライシングによって分化した細胞で発現します。本研究では、Pkm1またはPkm2のノックインアレルをもつマウス胚性幹細胞(ESC)を調べました。

Pkm1アレルをノックインすると、過剰な酸化的リン酸化が起こり、フォークヘッドボックスO(FOXO)転写因子のシステインチオール・ジスルフィド依存性の複合体が形成され、内胚葉への分化が変化しました。一方、Pkm2をノックインすると、メチル基供与体であるS-アデノシルメチオニンの合成が誘導され、不飽和エイコサノイド類が増加し、それがレドックス制御とESCの未分化状態の維持に寄与していました。

PKM2はがん特有のワールブルグ効果にも重要な酵素であることから、本研究の結果は、Pkm2アレルが細胞内のレドックス状態を確立し、PKM1依存性の酸化的リン酸化を調節することで、ESCの適切な分化プログラムを実現するうえで重要な役割を果たしていることを示しています。

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