| 原題 | Association of iron metabolic enzyme hepcidin expression levels with the prognosis of patients with pancreatic cancer. |
|---|---|
| 掲載 | Oncology letters |
| 記述言語 | 英語 |
| 著者 | Reishi Toshiyama, Masamitsu Konno, Hidetoshi Eguchi, Ayumu Asai, Takehiro Noda, Jun Koseki, Kei Asukai, Tomofumi Ohashi, Katsunori Matsushita, Yoshifumi Iwagami, Daisaku Yamada, Tadafumi Asaoka, Hiroshi Wada, Koichi Kawamoto, Kunihito Gotoh, Toshihiro Kudo, Taroh Satoh, Yuichiro Doki, Masaki Mori, Hideshi Ishii |
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| PubMed | |
| PubMed Central |
概要
鉄の主要な調節因子として知られるヘプシジンとフェロポーチンは、将来の膵管腺がんの治療に用いられる可能性があります。鉄は生命の維持に欠かせず、酸素分子をヘモグロビンに結びつけるのを助け、重要な触媒酵素の中心として働きます。一方で、鉄の過剰は、おそらく活性酸素種(ROS)の発生を通じて、がんのリスク因子となります。主に肝臓でつくられるペプチドホルモンであるヘプシジンは、腸管上皮細胞からの鉄の吸収とマクロファージからの鉄の放出を抑え、鉄輸送体フェロポーチンを調節することで体内の鉄の恒常性を保っています。
本研究では、ヘプシジンの高発現とフェロポーチンの低発現が悪性化をもたらすと仮定し、これらの発現量が膵がん患者の予後と相関するかを調べました。その結果、膵がん組織におけるヘプシジンの高発現とフェロポーチンの低発現は、全生存期間の解析で予後不良と有意に関連していました(それぞれP=0.0140、0.0478)。無病生存期間には、ヘプシジン染色群とフェロポーチン染色群で有意な差はありませんでした。ヘプシジンの発現は病理学的病期および血管浸潤と相関し(それぞれP=0.0493、0.0400)、フェロポーチンの発現は年齢と相関しました(P=0.0372)。
ヘプシジン染色群の全生存期間の多変量解析では、病理学的N因子(pN)、術後補助化学療法、ヘプシジンの発現が独立した予後因子でした(それぞれP=0.0450、0.0002、0.0049)。同様に、フェロポーチン染色群の多変量解析では、血管浸潤とフェロポーチンの発現が独立した予後因子でした。以上より、ヘプシジンとフェロポーチンの発現は、膵がんの新たな予後指標となる可能性があります。