研究成果

研究論文(学術雑誌)

浸潤性大腸がんにおけるヒストン脱メチル化酵素NO66の臨床的意義

浸潤性大腸がんにおけるヒストン脱メチル化酵素NO66の臨床的意義

原題

Clinical Significance of Histone Demethylase NO66 in Invasive Colorectal Cancer.

掲載

Annals of surgical oncology

記述言語

英語

著者

Yujiro Nishizawa, Naohiro Nishida, Masamitsu Konno, Koichi Kawamoto, Ayumu Asai, Jun Koseki, Hidekazu Takahashi, Naotsugu Haraguchi, Junichi Nishimura, Taishi Hata, Chu Matsuda, Tsunekazu Mizushima, Taroh Satoh, Yuichiro Doki, Masaki Mori, Hideshi Ishii

DOI

https://doi.org/10.1245/s10434-016-5395-9

PubMed

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27473587

概要

【背景】エピジェネティックな制御因子を標的にすることは、がんに対する有望な治療戦略です。しかし標的の範囲が広いため、がんに関わる遺伝子を選択的に阻害することが大きな課題となっています。そこで本研究では、よく知られたがん遺伝子c-MYCと協調して働くことが知られている、がん遺伝子に制御されるヒストン脱メチル化酵素NO66(nucleolar protein 66、C14orf169/MAPJD)に着目しました。

【方法】大腸がん(CRC)におけるNO66の発現パターンと臨床的意義を調べるため、114例のCRCで免疫組織化学染色を行いました。また、CRC細胞の増殖能と遊走能へのNO66の寄与を評価するため、試験管内で機能解析を行いました。

【結果】NO66はCRC組織で選択的に発現していました。さらに、NO66の高発現は、リンパ管侵襲(p = 0.047)、静脈侵襲(p = 0.033)、リンパ節転移(p = 0.015)といった転移能と関連していました。多変量解析では、NO66は全生存期間の独立した予後因子でした。試験管内の実験では、NO66の発現が増殖、遊走、アポトーシス抑制といった悪性度と密接に関連していることがわかりました。

【結論】NO66はCRCの独立した予後因子です。がんに選択的な発現パターンと転移の表現型への関与から、NO66は重要なバイオマーカーであるだけでなく、CRCの有望な治療標的でもあると考えられます。

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