| 原題 | Mathematical analysis predicts imbalanced IDH1/2 expression associates with 2-HG-inactivating β-oxygenation pathway in colorectal cancer. |
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| 掲載 | International journal of oncology |
| 記述言語 | 英語 |
| 著者 | Jun Koseki, Hugh Colvin, Takahito Fukusumi, Naohiro Nishida, Masamitsu Konno, Koichi Kawamoto, Kenta Tsunekuni, Hidetoshi Matsui, Yuichiro Doki, Masaki Mori, Hideshi Ishii |
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| PubMed |
概要
バイオインフォマティクスと計算モデリングは、がんの代謝を調べ、細胞の二次的・三次的な応答を予測する革新的なアプローチを提供します。代謝の調節異常は、がんの病態生理にも関わっています。膠芽腫や血液悪性腫瘍の患者のかなりの割合は、酸化的リン酸化(OxPhos)酵素であるイソクエン酸脱水素酵素(IDH)1または2の変異型をもっており、変異型のIDH1とIDH2は発がん性の代謝物D-2-ヒドロキシグルタル酸(D2HG)を産生します。乳がん患者の最近の研究では、IDHの変異がなくても、MYCシグナルの過剰な活性化を介した別の経路でD2HGが産生されうることが示されています。
私たちは大腸がん(CRC)の遺伝子発現を計算科学的に解析する新しい手法を開発し、患者の生存と関連する新たな遺伝子群を同定しました。OxPhos関連遺伝子の解析から、IDH1とIDH2の発現の不均衡(一方のアイソフォームが他方に比べて過剰に発現していること)が、CRC患者の予後不良と関連することがわかりました。この影響は、細胞内のD2HGの代謝に寄与すると報告されているβ酸化酵素、3-D-ヒドロキシアシルCoA脱水酵素(HCDH)4の発現低下によってさらに強まりました。
今回の計算解析は、IDH1とIDH2の発現が不均衡なときにD2HGが過剰に産生され、β酸化経路が弱まるとD2HGの除去が減るという、CRC発生の新たな仕組みの可能性を明らかにしました。別の遺伝子発現データセットによる追加の検証でも、IDH1/2の不均衡な発現は均衡な発現に比べて無病生存期間が短いことが示されました。これらの結果は、CRCの新たな治療標的を見つけるためにこの仕組みをさらに研究する強い根拠となります。