研究成果

研究論文(学術雑誌)

畳み込みニューラルネットワークは顕微鏡画像からマウスとヒトの細胞株およびその放射線耐性クローンを識別する

畳み込みニューラルネットワークは顕微鏡画像からマウスとヒトの細胞株およびその放射線耐性クローンを識別する

原題

A Convolutional Neural Network Uses Microscopic Images to Differentiate between Mouse and Human Cell Lines and Their Radioresistant Clones.

掲載

Cancer research

記述言語

英語

著者

Masayasu Toratani, Masamitsu Konno, Ayumu Asai, Jun Koseki, Koichi Kawamoto, Keisuke Tamari, Zhihao Li, Daisuke Sakai, Toshihiro Kudo, Taroh Satoh, Katsutoshi Sato, Daisuke Motooka, Daisuke Okuzaki, Yuichiro Doki, Masaki Mori, Kazuhiko Ogawa, Hideshi Ishii

DOI

https://doi.org/10.1158/0008-5472.CAN-18-0653

PubMed

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30254144

概要

畳み込みニューラルネットワーク(CNN)で学習させた人工知能(AI)は、近年の技術的進歩の一つです。これまでにも医用画像でAIを学習させ臨床に応用する試みがいくつか行われてきましたが、AIが哺乳類細胞の顕微鏡画像を見分けられるかどうかについては議論がありました。

本研究では、CNNを用いた画像認識技術が顕微鏡画像をどの程度正確に識別できるかを評価するとともに、マウスとヒトの細胞、およびそれぞれの放射線耐性クローンを見分けることを試みました。マウス扁平上皮がん細胞NR-S1とヒト子宮頸がん細胞ME-180の2つの細胞株について、放射線耐性クローンの位相差顕微鏡画像を用い、親株と放射線耐性クローンのそれぞれについて10,000枚の画像を取得しました。

これらの画像でVGG16と呼ばれるCNNを学習させたところ、96%の精度が得られました。学習済みCNNが抽出した特徴をt-SNE(t分布型確率的近傍埋め込み法)でプロットすると、各細胞株の画像はよくまとまったクラスターを形成しました。これらの結果は、がん細胞とその放射線耐性クローンの位相差顕微鏡画像のわずかな違いを予測するうえで、AIによる画像認識が有用であることを示唆しています。

【意義】本研究は、AIを用いて培養中の放射線耐性腫瘍細胞を迅速かつ正確に識別できることを示しており、今後のがんの前臨床研究への応用が期待されます。

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