| 原題 | Theoretical analyses and experimental validation of the effects caused by the fluorinated substituent modification of DNA. |
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| 掲載 | Scientific reports |
| 記述言語 | 英語 |
| 著者 | Jun Koseki, Masamitsu Konno, Ayumu Asai, Naohiro Horie, Kenta Tsunekuni, Koichi Kawamoto, Satoshi Obika, Yuichiro Doki, Masaki Mori, Hideshi Ishii |
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概要
トリフルオロチミジン(FTD)や5-フルオロウラシル(5-FU)のようなハロゲン修飾核酸分子は、医学研究や臨床の現場で広く使われています。これらの化合物は非常によく似た核酸塩基構造をもち、どちらもDNAに取り込まれることが報告されています。FTDが取り込まれると高い抗腫瘍効果が生じますが、5-FUの取り込みによって同様の大きな効果が生じるかどうかはわかっておらず、なぜこのような違いが生じるのかも不明でした。
その理由を理解するため、分子動力学シミュレーションと分子軌道計算を行いました。ハロゲン修飾核酸と相補的なアデニンとの相互作用エネルギーはいずれも増加しましたが、FTDを取り込んだDNAでのみ、多くの熱力学的なDNA立体配座において、隣接する塩基とのより強い分散力相互作用が検出されました。その結果、体温程度でも立体配座の変化が起こり、FTDと相補的なアデニン塩基との水素結合がより頻繁に切れることがわかりました。
FTDを含むDNAの二重らせん構造の不安定化は、ハロゲン結合のようなハロゲン軌道を介した結合や、CH-π、ローンペア-π、π-π相互作用といった一般的なファンデルワールス相互作用による自己凝集から生じています。したがって、トリフルオロメチル基によるこうした構造変化が、FTD特有の抗腫瘍効果にとって重要であると強く推測されます。